夏季所蔵品展「抽象アートと性格判断」

2017-06-28〜2017-09-10
ふくやま美術館

出品作品: 《緩慢な動きの中の認識できないものを調整し続ける(ナンバー)》1973-74

20世紀初頭、ドイツやフランス、イタリアなどに登場した抽象アートは、すぐさま世界中に広まり、日本にも波及しました。第二次大戦後も、アンフォルメルや抽象表現主義、空間主義などが登場し、芸術の大きな傾向として定着し、現在に至っています。

抽象アートは、美術の枠を超え、デザインや建築、工芸、生活用品にも影響を及ぼし、現代の生活全般に浸透してきています。しかしながら、美術に限定して見ると、抽象アートは、「わからない」芸術の代名詞のように扱われことが多く、その鑑賞法が定着していないのが実態であります。

21世紀を生きる私たちにとって、抽象アートを理解することは、現代的なセンスを身につけることを意味し、その鑑賞法の獲得は、現代を生きるためのリテラシー(応用力)となると考えらます。

この特集展示では、抽象アートの鑑賞法として、C.G.ユングの心理タイプ論による性格判断法を利用します。8つの心理タイプに分けた実際の抽象絵画の鑑賞を通して、自分の好み作品を知るとともに、自分の性格判断をも認識していくものです。抽象アート鑑賞法の新しい試みとなります。

(美術館ホームページより)