1994年、岡山県奈義町の奈義町現代美術館が開館、恒久設置作品としての《遍在の場・奈義の龍安寺・建築する身体》が完成。近年パーマネント展示をうたう美術館が注目を集めているが、当時は画期的な美術館のあり方として大変な反響を受ける(同美術館の設計は磯崎新、荒川+ギンズの他に作品が設置されているのは宮脇愛子、岡崎和郎)。
《奈義の龍安寺》はシリンダー状の部屋の中に龍安寺の石庭が両壁に設置され、訪れた者の感覚を撹乱し、刺激を与えるのと同時に、荒川の唱える「生命の外在化」を体験できる貴重な構築物である。
1995年、《養老天命反転地》開園。完成後25年以上経つ現在も、国内外から年間約10万人以上が訪れている。
1997年には日本人として初めて、ニューヨークのグッゲンハイム美術館(SOHO)にて、大々的な回顧展「Reversible Destiny: WE HAVE DECIDED NOT TO DIE」展が開催される。
2005年、名古屋市住宅供給公社事業《志段味健康住宅科学公園》(現・シティ・ファミリー志段味)が「愛・地球博」に合わせて完成。荒川修作+マドリン・ギンズ事務所が基本構想・基本設計を担当する。