瀧口修造コレクション 「瀧口修造の肖像 Part 4 荒川修作」

2022-01-13〜
富山県美術館

出品作品: 《知覚の肉》1958 ほか

昭森社から発行された雑誌『本の手帖』1969年8月号は瀧口修造を特集し、親交のあった詩人、芸術家が瀧口に関する文章を寄せました。瀧口自身もそれまでの来し方を振り返り「自筆年譜」を執筆しています。また、雑誌冒頭には、瀧口自身が「瀧口修造の肖像」をテーマに、10 名の芸術家に依頼して制作された作品が掲載されています。シリーズ「瀧口修造の肖像」では、この10 名の作家(合田佐和子、岡崎和郎、松澤宥、池田龍雄、赤瀬川原平、中西夏之、野中ユリ、荒川修作、加納光於、藤松博)に焦点を当てます。

今期のPart 4は、このシリーズの最後を飾る企画で、荒川修作を取り上げます。荒川修作は、美術作品―絵画やオブジェを制作するだけではなく、「天命反転」という独自の思考を追求し、岐阜の養老天命反転地などの建築プロジェクトを実現、「死なないための」思考実験を展開したアーティストとして知られています。芸術、哲学、科学の総合を目指し、ニューヨークを中心に国際的に活躍した荒川の原点には、瀧口修造の存在がありました。瀧口の旧蔵作品を通して、荒川と瀧口の交流や当時の時代背景をうかがえる機会とします。

美術館ホームページより