MOTコレクション「光みつる庭/途切れないささやき」

2022-03-19〜2022-06-19
東京都現代美術館

出品作品: 《THE FIGURE OF FORM》1984-85, 《VOICE》1967

東京都現代美術館では、戦後美術を中心に、近代から現代に至る約5,500点の作品を収蔵しています。「MOTコレクション」展では、会期ごとに様々な切口を設けて作品を展示し、現代美術の持つ魅力の発信に努めています。

今期は「光みつる庭/途切れないささやき」と題し、会場をゆったりと辿りながら多彩な作品を味わう2部構成でおおくりします。複数の作家による絵画作品や、当館のコレクションの核ともいえる版画作品、舟越桂のまとまったコレクションなどをのびやかに展示します。

第1部(1階)では、「光みつる庭」と題し、作品を庭になぞらえて、画中を見つめ、回遊することを試みます。庭は、空き地に草木を植えたり、山や池を造ったりして出来上がっていきます。カンヴァスや紙を空き地ととらえるならば、作家はどのようにして作品を創り上げていくのでしょうか。庭が季節や自然の移ろいに応じて、様々な表情をみせるように、作品は、その一瞬の相を作家の手振りによって留めたものとみることができるかもしれません。作品のなかに入り込んで回遊してみると、思いがけない光景に出会えるのではないでしょうか。中西夏之、石川順惠、鈴木ヒラクなど、絵画を中心にご紹介します。

第2部(3階)では「途切れないささやき」と題して、作品から発せられるいくつもの声に耳を澄ませてみます。音や声をもたないとされる作品群も、描かれた人の姿や浮かび上がる顔、その佇まいからは、人の気配や声、私的な思惟が感じられ、見る者の記憶や感情を静かに波立たせます。本タイトルのもととなった舟越桂の作品をはじめ、クリスチャン・ボルタンスキー、アピチャッポン・ウィーラセタクン、福田尚代のほか、駒井哲郎や日和崎尊夫らの版画作品を通して多声の重なる空間をご堪能ください。

*出品作品の一部は、前回(2021/11/13-2022/2/23)からの継続展示となります。
*展示内容は都合により変更になる場合がございます。予めご了承ください。

出品予定作家
荒川修作、石川順惠、宇佐美圭司、康夏奈(吉田夏奈)、駒井哲郎、鈴木ヒラク、堂本右美、中西夏之、日和崎尊夫、福田尚代、舟越桂、三瀬夏之介、宮脇愛子、李禹煥、クリスチャン・ボルタンスキー、エンリコ・カステッラーニ、ルーチョ・フォンタナ、ハミッシュ・フルトン、レベッカ・ホルン、アグネス・マーティン、アピチャッポン・ウィーラセタクンほか

展覧会の見どころ
・中西夏之や石川順惠、鈴木ヒラクなど、世代の異なる作家による、新収蔵品や寄託作品を含めた多彩な絵画を展示します。
・充実した版画コレクションのなかから、駒井哲郎や日和崎尊夫など、版画史を彩る作家をご紹介します。
・康夏奈(吉田夏奈)によるインスタレーションや、クリスチャン・ボルタンスキーの代表作品など、前回から引き続きお楽しみいただけます。

美術館ホームページより