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[sample] Distraction Series

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Distraction Series 10: A round-the-world armchair vacation with Arakawa and Madeline

 

Madeline and Arakawa with Mesoamerican statues in Tula, Mexico

1.メキシコ、トゥーラのトルテック族戦士群像の間でポーズするマドリンと荒川

 

夏休み真っ盛りですがコロナ禍によりまだまだ旅行などに規制がある現状を想い、本日の『Distraction Series』第10号ではReversible Destiny Foundationが管理するアーカイブから、荒川とマドリンの世界各地への旅路を記録にとどめる写真の数々を通して、皆様をお茶の間から楽しめる世界旅行へとお誘いしようと思います。メキシコはトゥーラのメソアメリカの遺跡から、イタリア、フランス、日本、そして時にはニューヨーク州内の様々な土地で写したこれらのイメージから、二人の視点を時空を超えて感じ取ってみてください。春夏秋冬の風景、様々なポーズ、そして朝食をとりつつ次の旅程を立てるかのような二人の日常の姿などが見られる厳選した22点の写真を各写真のキャプションと共にご覧いただけます。

 

『Distraction Series』は好評につき今後は毎月第一金曜日配信へと移行いたします。今後はさらに各号の内容を充実させてお届けしていきたいと思いますので、9月4日の次号にてまたお会いしましょう!

 

Yours in the reversible destiny mode,

 

Reversible Destiny Foundation and ARAKAWA+GINS Tokyo Office

 

注)すべてのイメージはReversible Destiny Foundationアーカイブ所蔵です。複写許可申請に関するご質問等はemail rd@reversibledestiny.orgまでご連絡ください。

 

 

Arakawa and Madeline posing in front of Japanese buildings in snow (3 Jan 1995)

2.日本、茅葺き屋根の合掌造り民家の前で

 

 

Arakawa and Madeline on a boat in Venice

3.イタリア、ヴェニス、ボートからポラロイド写真撮影中の荒川と、ラグーンの風を楽しむマドリン

 

 

Madeline with haystacks in France

4.フランス、まるでモネの絵画のような、干し草が転々と連なる田園を背景に立つマドリン

Arakawa in front of a castle in France

5.フランス、古城を背景に何かに想いを馳せる荒川

 

 

Madeline and Arakawa walking on a street near a horse drawn trailer (Sep 1986)

6.アメリカ合衆国、1986年9月、馬車を横に道の反対側を振り返るマドリンと荒川

 

 

Arakawa walking up stairs in Europe

7.ヨーロッパらしい雰囲気のある石積みの階段でポーズする荒川

Madeline on the deck of a boat

8.ボートのデッキでポーズする純白のドレスを着たマドリン。カメラのレンズ左半分に撮影者の手が写り込んでしまっている。当時カメラで撮影された写真はネガ現像を経て初めてイメージを見ることができたので、こうしたミステイクの写真も20世紀の思い出らしくアーカイブに残されている。

Madeline touching plants on a trail in Japan (1979)

9.日本、1979年、何処なのだろうか、草深い道端に何かを探すかのような素振りのマドリン

Madeline and Arakawa walking outside

10.ニューヨーク州北部、石組みの壁から下を覗く荒川とマドリン

Arakawa and Madeline posing on a Japanese street

11.日本、箱根、1979年、有名な富士屋ホテルと箱根の山々を背に記念撮影するマドリンと荒川

Madeline and Arakawa near a smoky campfire

12.ニューヨーク州北部、キャンプファイヤーの朦々と立ち上る煙の後ろからかろうじてのぞくマドリンと荒川

Image of clouds from plane window

13.果たして帰路か往路か、飛行機の窓越しに撮った航空写真。中央と右上に見える輝く点はまるで月と星が宇宙に浮かぶかのように見えるが、実際は写真現像時に発生したミステイク

Arakawa walking on stone path near Mayan ruins

14.中央アメリカ、マヤの遺跡をゆく荒川

Arakawa and Madeline writing at a breakfast table in Japan (1979)

15.日本、1979年、箱根富士屋ホテル内のフレンチレストラン、ザ・フジヤで朝食中に執筆中の荒川とパンフレットなどを見るマドリン

Polaroid of Arakawa in Venice (Jun 1969)

16.イタリア、ヴェニス、1969年6月、逆光で黒い影としてのみ写る荒川と運河

Polaroid of Madeline in Venice (Jun 1969)

17.イタリア、ヴェニス、サン・マルコ広場、1969年6月、トレンチコートを肩にはおってファッショナブルなポーズのマドリン

Arakawa in front of the leaning tower of Pisa

18.ピサの斜塔のようなタワーを背景に立つ荒川

Polaroid of Madeline on a boat in Venice

19.イタリア、ヴェニス、運河をゆくボートが通り過ぎる建物のアーチが、ちょうど寛ぐマドリンの頭部を囲むよう

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20.日本、交差点のど真ん中でなぜかアームチェアで寛ぐ荒川。後方左には車輪、背景一番奥には建物の壁面のグリッド が見え、荒川の絵画作品のモチーフにつながるかのような構図

 

Contact sheet of images of Tula, Mexico

21.メキシコ、トゥーラの旅路を写したフィルムストリップ。R D Fアーカイブに保存された、デジタル時代の今となっては懐かしいアイテム

 

 

Snapshot of a snowy riverbank (26 Jan 1990)

22.1990年1月26日、静寂な冬景色。誰もがこうした心を打つ風景をデジタル写真で簡単に撮影する時代になっても、果たして本当の自然の荘厳さはイメージの中に止めることができるのだろうか

 

Images: Photographs featuring or taken by Arakawa and Madeline, 1-22: 1: Tula, Mexico; 2: Japan; 3: Venice, Italy; 4: France; 5: France; 6: most likely U.S.A., September, 1986; 7: most likely Europe; 8: boat; 9: Japan, 1979; 10: most likely upstate New York; 11: Hakone, Japan, 1979; 12: most likely upstate New York; 13: from window of airplane; 14: near Mayan ruins; 15: The Fujiya, a French Restaurant at the Hakone Fujiya Hotel in Hakone, Japan, 1979; 16: Venice, Italy, June 1969; 17: Venice, Italy, June 1969; 18: most likely Europe; 19: Venice, Italy; 20: Japan; 21: Tula, Mexico, negatives; 22: January 26, 1990

 

 


 

 

Distraction Series 9: マドリン・ギンズのアンケート / Questionnaire from Madeline Gins(2020年7月28日 公開)

 

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マドリン・ギンズ、6年生のクラス写真(本人は2列目の一番左)1952年、Radcliffe Road小学校にて

 

本日お届けする『Distraction Series』第9号ではReversible Destiny Foundationが管理するアーカイブから、マドリン・ギンズ関連の一資料をお届けします。1969年1月20日、マドリンは当時小学校の先生をしていた母に5年生の生徒たちから《Questionnaire (アンケート)》をとるよう頼みました。この日は、リチャード・ニクソンが第37代アメリカ合衆国大統領就任宣誓をした日です。今年4月に出版されたギンズ選書(The Saddest Thing Is That I Have Had to Use Words: A Madeline Gins Reader)の編集者ルーシー・アイヴスがこの《アンケート》に関する素敵なエッセーをPoetry Foundationのブログに寄稿していますので是非そちらも合わせてご一読ください。

 

マドリンがこの《Questionnaire (アンケート)》でまず問うのは人間の思考についてです-思考はどこで感じるのか、思考はどこから来るのか、そしてどこへ行くのか、思考は何でできているのか、等々。次にアンケートは生徒たちに円を描くという体験をしてもらい、そのあとで円とは、そしてそれを描くとは何であると思うかを聞きます。また、子供と大人の違いは何か、今まで思いついた一番面白い考えは何か、一番昔の記憶は何かを尋ね、最後に、先生へむけて一番面白いと思う質問を生徒たち自身に考えてもらいます。

 

思考はどんな物で成り立っているのかを考えた生徒たちからは様々な面白い答えが返ってきました-アヒルの羽、言葉、空気、ゴールド(金)、無、絹、柔らかいティッシュ、砂糖、毛皮、エメラルド、金属、ふかふかの綿、脳組織、皮、大理石。ナンシーさんによれば「大人は背丈だけでなく頭も成熟していなければならない。身長182センチで26歳の人でも子供みたいな振る舞いをする人もいるし、8歳でも成熟した頭なら数学教授のように考えられる子もいる。」全くその通りですね、ナンシー。数人の生徒たちは彼らの地球についての考えを聞かせてくれます。例えば、スーザンさんは地球が全て水で覆われたと想像し、先生に尋ねます-「先生は海の中で暮らしたいですか?」一方、トレイシーさんは全ての土地がお菓子とソーダでできている世界を想像します。タイバートさんは地球の中心は空洞で、人はその中に入る事ができると想像。ピーターさんに至ってはちょっと怖い宣言をします-「地球は死んだ。」

 

そして今回これを機会に現在13歳のゾーイさんにも同じアンケートを受けてもらいました。2020年を生きる子供の想像する世界とは-「世界はヴィデオゲームで、私はその中で誰かにコントロールされているだけで、私の周りの人たちはみんなフェイク。」彼女にとってそんな世界は恐怖のシナリオではなく「cool-イケてる」なのだそうです。1969年のギンズ先生の生徒さんたち、そしてゾーイからの回答の全てはウェブサイトからご覧いただけます。

 

マドリン・ギンズの《Questionnaire (アンケート)》は大人にとっても子供にとっても考え深い思考のエクササイズですので、是非皆さんも試してみてください!

 

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マドリン・ギンズによるアンケート1ページ目, 1969年

 

 

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Distraction Series 8: 「荒川修作の"MISTAKE"」講師:山田諭(2020年7月13日更新)

 

『Distraction Series』第8号は、京都市美術館学芸課主任の山田諭氏のご厚意により、2012年5月13日、当時氏が学芸員として勤務されていた名古屋市美術館(NCAM)にて行った「荒川修作の“MISTAKE”」と題された2時間に渡る講義の10分40秒ダイジェスト版をお届けいたします。この講義はNCAM所蔵の大作《35フィートX7フィート6インチ、126ポンドNo. 2》に焦点を当て、深く荒川作品の解析を試みるものです。作家の故郷名古屋の美術館としてNCAMは、荒川が1950年代後半制作したいわゆる《棺桶シリーズ》、彼の思考過程を垣間見ることのできるスケッチ、さらには、後にマドリン・ギンズと共同で建築へと移行する前触れを感じさせる1980年代の大型の絵画作品までと、荒川作品発展の軌跡を時代ごとの代表作によって辿れるように全16点にのぼるコレクションを形成してきました。現在さらにマドリン・ギンズ・エステートから5点の作品が寄託されています。

 

山田氏は他2名の学芸員と共に2003年から2年間に渡りNCAM所蔵の荒川作品を対象とした研究会を続け、その成果を2005年「荒川修作を解読する」展として開催、カタログも「解読書」として出版されました。その後も深く荒川作品と関わってきた経験が、山田氏において、荒川は全ての物事を深く詳細に思考し検討した上で、可能なかぎり明快にその考えが観衆に伝わる様に作品制作をしている、という確信へと導きます。これは荒川作品がとても難解なものであるという印象を持つ多くの人々にとっては驚きをもって迎えられる斬新な見解と言えるでしょう。

 

この山田学芸員の講義が皆様を荒川の世界へと誘い、それぞれの視点から作品を解析するという思考の訓練へとつながることを願っています。YouTubeビデオの右下のCCを選ぶと日本語字幕もご利用いただけます。

 

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荒川修作《35フィート×7フィート6インチ、126ポンド No.2》1967-68年 名古屋美術館 蔵

 

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荒川修作《それを見よ / Look at it 》1968年

 

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荒川修作《風景 / Landscape》1970年 北九州市立美術館 蔵

 


Distraction Series 7: 空 No. 2 / Sky No. 2, 1968年(2020年6月30日更新)

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Arakawa, Sky No.2, 1968, acrylic and oil on canvas, 48 x 36 in

 

*CLICK HERE FOR PRINTABLE RECIPE*

1968年、荒川はその年のドクメンタ4に出品したのとは一味違う、遊び心の感じられる作品を制作しています。それは絵画及び版画上に、ラム肉のシチュー、酢豚、バナナケーキ、ココナッツミルクケーキなどの料理レシピを取り入れた作品群です。これらのレシピは荒川とマドリンが持っていた料理本から引いてきたもので、言ってみればレディーメイドの一種といえるでしょう。この作品群の画面構成には共通した形式が見られます。料理本の1ページをそのままコピーした部分と、そのレシピで使用する材料をダイアグラム/図式で記した部分が合わさって一つの作品画面となっているのです。

 

本日お届けする『Distraction Series』第7号は、このレシピ作品群のうち上記の挿画《空 No. 2》 (Sky No. 2) (1968年)を取り上げ、実際にReversible Destiny Foundationのスタッフ2名がこの画中に筆記体で手書きされたココナッツミルクケーキのレシピをもとに、それぞれの解釈でケーキを作ってみるという遊び心溢れる返報をしてみました。ただし描かれたレシピは「仕上げにスポンジケーキの層の間に:」という未完の一行で終わっています。見る者(作る者)はこの後の空白を埋めなければなりません。作品下部のダイアグラムにヒントを求めてもレシピの全てはわからず、ケーキをきれいに完成させるには個々人の予備知識と記憶を探るしかありません。でなければできるのはただ焼かれただけでそのままのスポンジケーキ2枚。

 

この作品はレディーメイドとして言語を取り込みつつ、さらには私たちを視覚のみで絵を見る習慣から解き放します。焼きあがったケーキは一体どのように見えるのか ?実際に焼くならなおさら想像せずにはいられません。さらに想像は、なんとも言えない甘さ、フレッシュなココナッツの香り、ケーキを焼く時に漂う芳香、ふんわりと軽いクラム、それぞれお好みに合わせてレイヤー/層の間にはさんだりケーキ全体を包み込むクリームのしっとり感へと広がっていきます。レシピ作品群には他にRecipe (taste it)と題された、実際に味わうことを指示するとも解釈できる一点もあります。

 

《空 No. 2》はケーキを実際に焼くことを指示するわけではありません。あなたの脳内にすでにはっきりとそれは出来上がっています。ただし、焼菓子作りが好きな方々にはダイアグラムがすでに十分な状況設定を提供するのではないでしょうか。この他多くの作品でも見られるように、荒川は《空 No. 2》で言葉と物を絵画空間に置き、見る者に頭の中で今まさにキッチンで材料準備中の自分の姿を思い描かせます(ただしダイアグラムで示されている材料にはベーキングパウダーが欠けており、タイトルの「空」が暗示する上方向への膨らみはこのままでは期待できません)。これは今回ケーキ製作を担当した筆者が焼菓子作りが好きで、さらに過去にココナッツケーキを食べた記憶という予備知識があってこそかもしれませんが、作品タイトルから自然とふわふわにホイップした卵の白身と軽やかに膨らむケーキを思いつきました。とは言え、もう一点同名の《空》という作品に描かれたのがラム肉のシチューである事を知ると、荒川作品における言葉と物の関係性をずらすという作用も思い起こされてくるのです。

 

アートはそれぞれの人が自由に反応し解釈できるものです。鑑賞者が見る行為のみに留まらず、もう一歩踏み込んで参加してもらうために、今回はRDFスタッフ2名が各々荒川作品中では未完のレシピをどのように補い、実際に焼き、そしてできたケーキの違いをみるという実験をしてみました。是非皆さんも実際にココナッツミルクケーキを作ってみてください。みなさんのケーキの完成写真は@reversibledestinyfoundationのタグをつけてインスタグラムへどうぞ!

 

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Distraction Series 6: ドクメンタ4 / documenta 4(2020年6月15日 公開)

Documenta 4

『Distraction Series』第6号では、1968年ドイツのカッセルにて6月から10月にかけて開催された国際展ドクメンタ 4を振り返ってみたいと思います。荒川修作は、この4年もしくは5年に一度開催される展覧会にこの年と1977年の2度参加しています。

 

ドクメンタは1955年、西ドイツ(当時)を美術の国際舞台へ復活させ、特にナチスにより「退廃芸術」とみなされていたモダンアートを、カッセルを中心として再び人々が鑑賞できる場を提供するために始められました。その第4回目が開催された1968年は、公民権運動、民主化運動、反戦運動など、世界中で様々な抗議運動が活発に行われていた要の年。そんな中この美術展にも、組織や内容に公正さを求める大きな変化が起こりました。それまでのモダンアート回顧展という性質が、今生まれくる美術、つまりコンテンポラリー・アートを中心とした展示へとがらりと方向を変えたのです。公式テーマは「アートはアーティストが創るもの」でしたが、一般に広まったスローガンは「今までで一番若々しいドクメンタ」。芸術監督のアーノルド・ボーデは企画概要においては責任を持ったものの、より民主的な作家選考プロセスを取り入れるためにディレクター役から退き、作品最終決定権は若い世代のアドバイザーからなる顧問会に委ねられました。その結果、展示作品の大半は近年制作、もしくはこの展覧会用に制作された最新作となったのです。多くの観衆に多種多様な作品と出会う機会を提供し好意的な反響をえた反面、国際展であるはずがその多くがアメリカ出身のアーティストであったため、顧問会へ対する厳しい批判もあがりました。実際、参加作家全149名中51名がアメリカ人であったこの展覧会のテーマは「アメリカーナ」であると揶揄されました。当時のアメリカン・アートを代表するポップ・アート、ミニマリズム、カラー・フィールド・ペインティング、オプ・アート、ポスト・ペインタリー・アブストラクション、そして多少のコンセプチュアル・アートなど、展示内容を振り返ってみると興味深いのは、作品の多くはそれほど直接的に政治的なものでもなかったという事です。そのためオープニング当日には、選考から外されたドイツやその他の国出身のコンセプチュアル・アーティストやパフォーマンス・アーティスト(例えばフルクサス、またハプニングを主としたアーティスト達)が抗議運動を主導し、うち4人のドイツ人アーティストは“Honey Blind”(ハニー・ブラインド)と題したアクションを行いました。これはオープニング記者会見に用意されたマイク、テーブルや椅子に蜂蜜をかけ、スピーチをするキュレーターなどを含む会見参加者を次々と抱きしめキスをしてまわるという妨害アクション。これには赤い旗を振りかざして学生達も参加しました。

 

Reversible Destiny Foundationのアーカイブからは荒川とマドリン・ギンズのドクメンタ4での抗議運動や1960年代後半のアメリカでの公民権運動への見解をはっきりと記す資料はまだ見つかっていません。しかし、荒川が日本で「反芸術」を掲げ、体制に批判的であった前衛美術グループのネオダダイズム・オルガナイザーズのメンバーであった事や、二人がコード・ピンク(Code Pink、米サンフランシスコを拠点とした女性主導の反戦活動団体)に深く興味を抱いていた事、さらにはギンズが“Occupy Wall Street”(ウォール街占拠運動)を支援していた事などをあわせて考えてみると、荒川とギンズの作品が常に既成の枠組みー精神的、身体的、または組織的なーを取り払うことに焦点を当てていた事が読み取れることでしょう。ドクメンタ4に出展された荒川の6作品をウェブサイトからぜひご鑑賞いただき、こうした文脈を踏まえながら読み解いてみてください。

 

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Arakawa, 《Name's Birthday (a couple) / 名前の誕生日(カップル)》 1967, oil on canvas

 

左右二枚のパネルに微妙な差異を持つ、窓のある部屋の内部が俯瞰図として描かれている。 左側のパネルでは線と括弧によって部屋の内部における物体の位置と輪郭が示され、それぞれの物体はそれを表す単語で表記されている。ここでは建築青写真のように全て物体は量としてではなく2次元表面にのみ存在する。影として見える緩く束ねられたロープからのびる線が矢印へ記号化されて物体一つ一つを指し示す。各々の物体の動きによって刻一刻と変化する物体間の関係性を身体的に感じる動きとして見せようとしているのだろうか。実物のロープの上からスプレーをかける事によって記された影は多次元空間を示唆している。右側のパネルでは、単語は数字に差し替えられ、さらに青写真的な要素を強調する。また、このパネルでは窓は開いており、黄色く塗りつぶされた部分が、隙間から部屋の内部へと差し込む光を想起させる。さらに、色として表現された光は、両方のパネルの下部を横断する斜線として挿入された色のスペクトラムへ繋がっていく。左右のパネルの微妙なズレは、見方の変化と動きを示し、それはさらに作品構図の上部に見える右から左へと移ろう残像のような靄によって強調される。そして右パネルに見られる「mistake」(間違い)の言葉に気づくとき、鑑賞者はキャンバスの現実空間へと引き戻される。

 

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Arakawa, 《分断された連続体 / Separated Continuums》, 1966

 

《名前の誕生日(カップル)》にも見受けられた日常的な物体が言葉として現れるこの作品。しかしここでは言葉はグリッドと線という時空間の尺度の中に見出される。荒川はここでは遠近法ではなく、時間軸を通して空間を理解する。分断された連続体とは、私たちの生の経験と知覚する経験との違い、もしくは、ある物体の意味や存在と私たちがその物体を知覚する事の隔たりを示唆するのかもしれない。

 

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Arakawa, 《未知の血液 / Unknown Blood, 1965, graphite, ink, and spray paint on paper

 

この作品はドクメンタ4に出展された荒川作品全6点中唯一のドローイング。キャンバスもしくは紙と見られる絵画的表象の場が、アパートもしくは家の平面図の上に、別次元あるいは別空間を示唆するかのように重ねて描かれている。そしてこの「場」の右上の角にナイフが突き刺さったように描かれている。ナイフの二つの影は少なくとも二つの光源を示唆する。一つの影はナイフの形をみせ、もう一つの影は同じ対象物であるはずのものをスクリュードライバーへと変身させる。残りの3つの角はキャンバスあるいは紙を手前に折り返したかのように描かれ、その裏側を見せている。右下角の折り返しからは絵具が流れ出し、タイトルにある「血液」を連想させる。絵画的表象の場はナイフで突き刺され、エクトプラズムのような黄色の血液が裏側に隠されたはずの未知の次元から滲み出し続ける。

 

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documenta 4, catalog, pp.20-21, Druck + Verlag, GmbH, Kassel, 1968. At right: Arakawa, 《無題 / Untitled》 , 1964-65, ink, tempera, pencil, marker on canvas

 

一連の様式のつながりが構図を占めるこの作品を、荒川による記号、表象、そして空間表現の方法を踏まえて読み解こうとすると、次のように解釈することもできるであろう。例えば、荒川作品に頻出するロープ、もしくは糸のモチーフから考察を始めれば、これは《分断された連続体》でも見られるように、時空間を交差しある特定のグリッド状に示された次元軸の折り目に着地する物体。また、このグリッドの左側に見られるプリズムのようなパターンは様々な色の光を照射し、それらの光も同様の折り目へと矢印に示されるように動いていく。全体の構図は、はっきりとどの地点から鑑賞者がこの想像された空間、もしくは現実空間へと入り込み、関係すべきであるかを示すものではない。確かなのは、ここでは鑑賞者が単なる視覚上の鑑賞ではなく、解読する者になる、という事実である。. 

 

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documenta 4, catalog, pp.20-21, Druck + Verlag, GmbH, Kassel, 1968. At left: Arakawa, 《アルファベット・スキン No. 3 / Alphabet Skin No.3》 1966-67, oil on canvas. At right: Arakawa, Fifty two (52)》 1966, oil on canvas

 

《アルファベット・スキン No. 3》 1966-67年、及び、《Fifty two (52)》 1966年は、《名前の誕生日(カップル)》や《分断された連続体》と同様な働きかけを鑑賞者へと促すが、数字と言葉という記号論的な要素がここで対峙することはない。

 

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Arakawa, 《Fifty two (52)》 1966, oil on canvas

 

 


 

Distraction Series 5: 三鷹天命反転住宅 バーチャルツアー / Virtual tour of Reversible Destiny Lofts Mitaka(2020年6月1日 公開)

 

『Distraction Series』第5号では、荒川+ギンズ東京事務所及びReversible Destiny Foundationディレクターの本間桃世による三鷹天命反転住宅のツアーをお届けいたします。今回新しく製作されたこのバーチャルツアーは、シリーズ第1号と第2号でお届けした荒川とギンズのドキュメンタリー映画2作の監督でもある山岡信貴氏によるディレクション。映画『死なない子供、荒川修作』の撮影場所である三鷹天命反転住宅のユニークな建物入口から、公式見学会時以外は一般には開放されていない住宅の内部までご案内をしながら、この空間が可能にする身体の動きの数々をご覧いただきます。

特別ゲストには、10年前の映画の中ではまだ小さな子供と赤ちゃんとして登場した遊眞君と想乃ちゃんを懐かしいロフトに迎え、健やかに成長した二人から天命反転住宅での経験やそれぞれの感想を聞かせてもらいました。また、現在ロフトに暮らすご家族の二歳になるお子様・六花ちゃんも登場。彼女が楽しそうに遊ぶ姿にあいまって、もし「天命反転都市」に暮らしたら平和で戦争のない未来になるのでは、という遊眞君の言葉は、荒川が常に語り続けた天命反転のヴィジョンと重なります。

 

このバーチャルツアーと併せてぜひご鑑賞いただきたいのはNHK Worldの15分番組『Close to ART』です。三鷹天命反転住宅の背景と歴史、さらにその基礎となる哲学を、荒川とマドリン・ギンズの紹介も交えながら包括的に紹介するエピソードとなっています。下記リンクよりオンラインで2021年4月15日までアクセス自由となっておりますので、ぜひご覧ください。

 

いつか、近い将来、ぜひ皆様をまた三鷹天命反転住宅にお迎えできるようになることを願っています。

 

Yours in the reversible destiny mode,

 

 

 

Distraction Series 5:

三鷹天命反転住宅 バーチャルツアー / Virtual tour of Reversible Destiny Lofts

監督:山岡信貴

 

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NHK WORLD 「Close to ART: The Reversible Destiny Lofts Mitaka」

配信終了予定:2021年4月15日

 

"The Reversible Destiny Lofts Mitaka" is a colorful group of housing units located in Mitaka, a sleepy Tokyo suburb. Designed by artists Arakawa Shusaku and Madeline Gins in 2005, the buildings function as both art and living space. The 9 lofts are designed "not to die," taking residents out of their comfort zones with spherical rooms, bumpy floors and more. We talk to those who live and work here as we discover what motivated Arakawa and Gins to build the lofts in the first place.

 

 

 


 

Distraction Series 4: Segue Series Reading at Double Happiness, May 19, 2001(2020年5月18日 公開)

 

『Distraction Series』第4号ではマドリン・ギンズ選集 The Saddest Thing is That I Have Had to Use Words: A Madeline Gins Reader が先月出版されたことを祝し、マドリン・ギンズの詩作や著書を彼女自身のリーディング=朗読を通してさらに多くの方々と共有したいと思います。マドリンの声に耳を傾けると、彼女の作品の味わいもさらに増して感じられることでしょう。PennSound がその機会をオンライン上で提供してくださっている事に私たちは深く感謝しています。

 

すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、PennSoundとは、多くのポエトリー・リーディングのアーカイブと新しいオーディオ・レコーディングを保存・制作するペンシルベニア大学のプロジェクトで、マドリンが一般に公開して行ったリーディングや講義の録音の多くがこのプロジェクト・ウェブサイトで提供されています。

 

本日はその中から特にニューヨークのチャイナタウンのバーDouble Happinessにおいてほぼちょうど19年前、2001年5月19日に行われたSegue Seriesと題されたリーディング・プログラムからのハイライトをお届けします。このリーディングを聴くと、マドリンがいかに真剣であると同時に遊びの心を常に併せ持つ才能の持ち主であったかがわかります。下記リンクからお聴きいただける詩のセレクションは、クレブスサイクル(Krebs Cycle)とそれに深く関連する詩のリーディングです。マドリンはこの試みを「生物化学者たちに可愛いものだなんて言わせたくない」と言い切り、その上でスパゲティを食べるプロセスを詩化させた作品をプログラム中そこここにちりばめます。時には笑いを誘い、またある時にはメランコリーに溢れたこれらのリーディングは、絶妙の塩梅で生物の生きる悦びが加味されています。

 

ぜひこれをきっかけにマドリン・ギンスの詩の世界を探検してみてください。

 

Yours in the reversible destiny mode,

 

 

 

 


 

Distraction Series 3: ネオン・ダンス「パズル・クリーチャー」 / Puzzle Creature by Neon Dance(2020年5月3日 公開)

 

『Distraction Series』第3号は2018年9月15日、越後妻有トリエンナーレのハイライトプログラムとして上郷クローブ座でプレミア公演されたパフォーマンス<Puzzle Creature>の完全版60分の映像です。ロンドンを拠点に活躍するダンスグループ、ネオンダンスのこの新作は、荒川とマドリン・ギンスの「死なないための建築」デザインから発想を得て創作され、観衆が空間、動き、音など、それを取り囲む環境と一体化される作品です。

 

2017年より、荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所とニューヨークのReversible Destiny Foundationの支援のもと、ネオンダンスは荒川ギンスの著書『Architectural Body』(2002年)にまとめられている思想・哲学「建築する身体」の丹念な研究を続けてきました。とくに芸術監督兼コレオグラファーのエイドリアン・ハートはアーカイブ・リサーチ、そして日本とニューヨークにある荒川ギンス建築作品を訪ね歩き、その経験も踏まえながらこの新作ダンスを創り上げました。

 

奇妙な身体の動きをデザイナーのアナ・レコヴィックが形体化したオブジェを、しなやかな3人のダンサーが身につけるところからこの60分のパフォーマンスは始まる。8台のスピーカーから空間を漂うのは、オクスフォード拠点の作曲家セバスチャン・レイノルズによる新作サウンド。<Puzzle Creature>にはさらに、日英手話とBBCラジオのルイーズ・フライヤーによる音声解説も溶け込んでいる。有機体—人間(あなたと私)はNumen / For Useのデザインによる膨らむ舞台装置の内部へと誘われる。そこはもう単なる暗闇の劇場空間ではなく、観衆もダンサーも一体化し常に変成する共同空間なのだ。 ——ネオンダンス

 

この映像を今回ネオンダンスのご厚意により今年6月30日まで下記リンクより無料アクセスでお届けいたします。

 

Yours in the reversible destiny mode,

 

 

Distraction Series 3:

ネオン・ダンス「パズル・クリーチャー」 / Puzzle Creature by Neon Dance

2018年9月15日(土)・16日(日) 上郷クローブ座(越後妻有アートトリエンナーレ2018)

Production premiere filmed by Tom Schumann

 

Choreography & Direction: Adrienne Hart

Original Score: Sebastian Reynolds

Set Design: Numen / For Use

Artefacts & Costume design: Ana Rajcevic

Light Design: Nico de Rooij & Djana Covic

Dance Artists: Luke Crook, Mariko Kida & Carys Staton

British Sign Language: Jemima Hoadley & Deepa Shastri

Japanese Sign Language: Chisato Minamimura

Funded & supported by Art Front Gallery, Reversible Destiny Foundation, Arakawa + Gins Tokyo Office, The Place, Arts Council England, Swindon Dance and The Great Britain Sasakawa Foundation.

 

Neon Dance

https://www.neondance.org/

 

 

 


 

Distraction Series 2: 映画『WE、マドリン・ギンズ』 / WE, Madeline Gins(2020年4月20日 公開)

 

『Distraction Series』第二号は山岡信貴監督による2011年制作のドキュメンタリー映画『We、マドリン・ギンス』をお届けします。1962年以降荒川修作と公私をともにしたマドリン・ギンスに焦点を当て、荒川亡き後の彼女の仕事ぶりを、二人の生活の拠点でもあり、仕事場でもあったニューヨークの124ウェスト・ハウストン・ストリートのスタジオから、友人家族とともに訪ねるニューヨーク郊外イーストハンプトンのバイオスクリーブハウスまで密着取材。ギンス自らが天命反転の思想を深い知識と明誠さ、そして情熱に溢れた言葉で語ります。

 

60分のこのドキュメンタリーは、今回も監督のご厚意により、本日から6月終わりまで下記リンクから自由にご鑑賞いただけます。また、シリーズ第一号でご案内した『死なない子供、荒川修作』も引き続きお楽しみいただけますので、まだ未見の方はぜひこちらも合わせてお楽しみください。

 

We hope you enjoy We (2011) and will be in touch again with another distraction in two weeks’ time!

Yours in the reversible destiny mode,

 

 

Distraction Series 2:

映画『WE、マドリン・ギンズ』 / WE, Madeline Gins

本編: 65分 / 言語: 英語 / 字幕: 日本語

配信終了予定:2020年6月末日

 

荒川修作の公私にわたるパートナー、マドリン・ギンズ。「意味のメカニズム」にはじまり、建築作品や著作に至るまで荒川修作作品の共同制作者として常に名前がつらねられているものの、その人物像は謎に包まれていた。この映像はニューヨークのマドリン・ギンズを訪ね、荒川修作のアトリエやバイオスクリーブ・ハウスを取材することで、『死なない子供、荒川修作』では描ききれなかったアラカワプロジェクトのもうひとつの重要な側面を描き出している。

 

Cast: Madeline Gins, Shusaku Arakawa, Lucas Poole, Sofiane Poole, Gillian Poole, Hubert Poole

監督: 山岡信貴

 

DVDの購入はこちら

http://www.architectural-body.com/?p=5088

 

 

 


 

Distraction Series 1: 映画『死なない子供、荒川修作』/ Children Who Won’t Die, ARAKAWA(2020年4月6日 公開)

 

みなさまへ

 

いつも荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所の活動にご支援・ご協力を賜りましてありがとうございます。

 

新型コロナウイルスの影響によって世界中が不安な時を過ごしている今日、私たち一人一人が繋がりを持つ様々なコミュニティーとの絆は心強い支えとなっています。荒川修作+マドリン・ギンス東京事務所、並びにニューヨークのReversible Destiny Foundationスタッフ一同、改めて皆様との絆に深く感謝申し上げます。

 

都市の封鎖や外界との断絶が強いられる状況の下、多くのアーティスト、美術館をはじめアート界では、新しい手法で芸術の可能性を発表し共有できる取り組みを始めています。荒川修作+マドリン・ギンス東京事務所とReversible Destiny Foundationも、皆様と荒川+ギンズが創造した様々な哲学やプロジェクトを共有したく、この度新しく隔週でニューズレター『Distraction Series』の配信を始めます。

 

本日お届けする第一号は、山岡信貴監督による2010年制作のドキュメンタリー映画『死なない子供、荒川修作』。荒川+ギンスによる身体と建築空間の相互作用のリサーチからうまれた東京の三鷹天命反転住宅を通して、彼らの思想を紹介します。荒川修作自身の語り、天命反転住宅の住民達へのインタビュー等をふんだんに含む80分のこのドキュメンタリーは、常にチャレンジングな空間が人間の体にどの様に影響するのか、そして生と死を深く考える機会を与えてくれます。今回、山岡監督のご厚意により今月から6月終わりまで下記のリンクから自由にご鑑賞いただけます。どうぞお楽しみください!

 

Wishing you all the best in the (remote) reversible destiny mode,

 

荒川修作+マドリン・ギンス東京事務所 & Reversible Destiny Foundation

 

 

 

Distraction Series 1:

映画『死なない子供、荒川修作』/ Children Who Won’t Die, ARAKAWA

本編: 80分 / 言語: 日本語 / 字幕: 英語

配信終了予定:2020年6月末日

 

テーマパーク「養老天命反転地」、死なないための住宅「三鷹天命反転住宅」、巨大な円筒建造物「奈義の龍安寺」など、奇想天外な作品群で世界中に大きな波紋を投げかけてきた荒川修作が、2010年5月19日午前0時35分、ニューヨークで急逝した。生前、自身の建てた「三鷹天命反転住宅」について荒川はこう語っている。「ここに住むと身体の潜在能力が引き出され、人間は死ななくなる」と。

常識を軽々と越えた荒川氏の言葉の数々をはじめ、宇宙物理学者・佐治晴夫氏のインタビュー、三鷹の“死なない家”で生活する人々の身体的変化、そこで生まれ育った子供の記録映像を織り交ぜながら、芸術・科学・哲学を総合した斬新な都市計画を構想するまでに至った荒川の全活動を振り返る本作は、全人類の誰もが想像すらできなかった世界の可能性を浮き彫りにするとともに、壮大な生命賛歌を高らかに歌い上げる。

 

Cast: 荒川修作、佐治晴夫、山岡遊眞、山岡想乃、三鷹天命反転住宅の住人

監督: 山岡信貴

音楽: 渋谷慶一郎

ナレーター:浅野忠信

 

DVDの購入はこちら

http://www.architectural-body.com/?p=5088