「日本・オブジェ 1920-70年代 断章」展

2012-11-17〜2013-01-20
うらわ美術館

オブジェは、20世紀の初頭にダダイズムやシュルレアリスムの運動とともに、それまでの美術を変革するような前衛的な作品の一つとして登場しました。
以来、オブジェはさまざまに展開、拡張し、前衛的なジャンルばかりでなく、広く造形芸術の領域に存在する作品となりました。
それだけでなくオブジェという言葉は、現在では身近な商品名や一般的な用語としても広く使われ、日常的な言葉として定着しています。
しかし一方で、そのようにオブジェが広く流通すればするほど、当然ですが、オブジェは当初の美術史的な意義が忘れ去られて、本来の意味から遠ざかってゆくことになります。
本展は、そのように私たちの美術の中にすでに当たり前のものとしてあるオブジェに、改めて焦点を当てようとするものです。
日本でのオブジェの登場と、それが美術とその周辺のさなざまな分野へと拡張してゆく様子を主に1920年代から70年代を通して紹介します。
その際、前衛的な美術の動向を基軸にしながらも、写真、工芸、いけばな、書、詩など、より横断的なジャンルから、出来るだけ多様に紹介したいと思います。それによってオブジェという作品に改めて光を当て、その魅力と意義を探ってみたいと思います。

(美術館ホームページより)