堤清二/辻井喬 オマージュ展

2014-07-05〜2014-11-24
セゾン現代美術館

出品作品: 荒川修作「作品B」1960

2014summer-sazon

※ご好評につき11月24日まで会期を延長いたします

堤清二はペンネームに辻井喬を使い始めた頃からこう記している。「二つの行為(経営と詩を作ること)は本来矛盾するすべきものではなく、それが矛盾して感じられるところに時代の様相がある」と。固定観念を嫌い「実業家と芸術家との和解」を提言したように、「二つの行為」は自然な行いだった。

それにしても堤清二/辻井喬がそれぞれの名前で成し遂げたものは、あまりにも輝かしく鮮やかである。経営者堤清二として、西武百貨店、西友ストアー(現・西友)、パルコ、ファミリーマート、西武クレジット(現・クレディセゾン)、無印良品、吉野家等を育て同時に他方では詩人・小説家辻井喬として、詩集『異邦人』で室生犀星詩人賞、『群青、わが黙示』で高見順賞、長編詩『わたつみ三部作』で藤村記念歴程賞を受賞し小説においても『いつもと同じ春』で平林たい子文学賞、『虹の岬』で谷崎潤一郎賞、『沈める城』で親鸞賞、『父の肖像』で野間文芸賞他多くの賞を受けている。

さらに経営者と詩人・小説家という領域を超えて、1981年に軽井沢に開館したセゾン現代美術館は、まさに堤清二と辻井喬の合作というべきものである。「時代精神の根據地」という開館宣言は、堤清二+辻井喬の思想と感性として広く知られるところである。

本展は、昨年11月25日に亡くなった堤清二/辻井喬が愛した収蔵作品、身近に置いていた親密な作品、数多くの著書、自筆原稿、言葉等によって氏の創造した世界を展望するものである。(美術館ホームページより)

ギャラリー・トーク

7月19日(土)、8月9日(土)、8月30日(土)、9月20日(土)

いずれも14:00より